藤川 尚

ディレクター プリセールス&カスタマーサクセス

Panayaの使用状況分析

Panayaはトランザクションやプログラムの使用状況を分析し、修正やテスト対象の絞り込みに利用できるようにします。

 

 

このように、オブジェクトタイプ別に、どの程度のオブジェクトが存在し、どの程度使用されている(されていない)のかがひと目でわかるようになります。

 

ここで、使用状況の分析のためにSAPのt-cd ST03Nの情報を抽出するのですが、このデータはデフォルトでは3ヶ月分しか残存しないため、年次処理などを考慮するとこの期間では使用状況の判断には十分ではない場合があるかと思います。

 

そのため、可能であれば事前にST03Nの保持期間を延長されることをおすすめします。月次データのみの保存であればデータ容量の増加もそれほど大きくならないかと思われます。

 

しかし、現状の設定を変更されるのが難しいようでしたら、現状のまま、Panayaに繰り返しアップロードを頂くと、ST03NのデータをPanaya側に蓄積し、より長期間のデータで分析できるようになっていますので、そちらもご活用ください。

 

 

さらに、Panayaは、ST03Nのデータを元に、Includeプログラム等、ST03Nに使用記録が残らないオブジェクトに対しても分析を行います。

 

例えばこの修正タスクの場合、Includeプログラムに対して複数のHANA関連の修正が含まれています。

 

 

しかし、この修正タスクのUsageはUnusedとなっており、このIncludeは使用されていません。

 

通常、これを調べるには、このIncludeの使用先一覧を一つずつ調べていき、最終的な呼び出し元のトランザクションの使用状況をST03Nのデータを元に確認する必要がありますが、Panayaでは既にそれが完了しています。

 

 

このように、このIncludeはこれら7つのトランザクションから呼び出されており、全てST03N上では使用されていなかったため、このIncludeが使用されていなと判断がつくことになります。

 

このタスクが修正対象から除外できるだけで、HANA関連の修正が7つ除外できますし、このInclude他にもATCからの指摘事項等も含むため、さらに修正対象と工数を削減することが可能になります。

 

Panayaをご利用の際にはこの使用状況の分析機能も効果的にご活用頂ければと思います。

プロフィール

藤川 尚
ディレクター プリセールス&カスタマーサクセス

外資系コンサルティングファーム、日系大手コンサルティングファームにてSAP関連のプロジェクトに参画。主にクロスアプリケーション領域を専門とする。その後、Panayaの日本法人の立ち上げから現職。Panayaの提案から導入支援、導入後のサポートまで技術全般を担当している。