AIとともに進化した2025年、Panayaが見据えるSAPプロジェクトの未来

五十嵐 英祐

~ 2026年、“自律化”するSAPデリバリーへ ~
 
 
2025年、SAP社自身がAIを中核に据えた戦略を明確に打ち出し、もはやAIは「付加機能」ではなく、「前提条件」として位置づけられました。
 
その一方で、プロジェクトの現場はいまだ「すべてを人が判断し、人が作業する」従来型の進め方から抜け出せていないのが実情です。
 
SAP S/4HANA 2025のリリースを皮切りに変化のスピードが加速する中、限られたITリソースだけでプロジェクトを回し続けることは、すでに限界を迎えつつあります。
 
こうした状況の中でPanayaは、AIを軸に「SAPプロジェクトの進め方そのもの」を進化させる一年となりました。
 
本記事では、2025年の主なトピックを振り返りつつ、2026年に向けたPanayaの方向性―SAPデリバリーの“自律化”への取り組みをご紹介します。

S/4HANA 2025への影響分析対応

2025年、Panayaは SAP S/4HANA 2025に対する影響分析への対応をいち早く開始しました。
 
S/4HANAの新バージョンでは、標準機能や技術仕様の変化が、アドオンや既存業務プロセスに直接的な影響を及ぼします。
 
PanayaのAI搭載・影響分析エンジンは、
 
● アドオン・標準トランザクションの影響
● 修正対象コードの特定、および修正提案
● SAPノートや既知不具合の洗い出し
 
クラウド上で48時間以内に自動解析し、プロジェクト初期段階からリスクを可視化します。
 
これにより、「テストフェーズで初めて問題が発覚する」という従来のSAPプロジェクトの課題を、根本から変えることが可能になりました。
 
 

AIアシスタントによるコード修正の進化

2025年は、コード修正領域においてもAIが実務レベルで活躍するフェーズに入りました。
 
Panayaでは従来から、アップグレード・コンバージョンに対応する自動コード修正機能を提供してきましたが、これまで 「完全な自動修正では対応しきれなかった部分」に対して、2025年には AIアシスタントによる“手動コード修正支援”機能が新たに搭載されました。
 
このAIアシスタントは、
 
● SAPベストプラクティス
● SAPノート
● ATC(SAP標準ツール)の情報
● コミュニティや公式ドキュメント
 
といった知識を統合し、開発者が行うコード修正をリアルタイムに支援します。
 
その結果、
 
● 修正品質のばらつきを抑制
● レビュー工数の削減
● クリーンコア方針に沿った修正の標準化
 
を実現し、属人化しがちだったコード修正作業を、AIが支える時代が現実のものとなりました。
 
 

テスト機能は“次のステージ”へ

Video Recordingと自動化の大幅進化
 
2025年、Panayaのテスト領域は大きな進化を遂げました。
 
特に注目すべきは、新たにリリースされた Video Recording機能です。
従来の手動テスト証跡における課題であった、
 
● 証跡作成の手間
● 画面・操作の抜け漏れ
● 不完全な再現性
 
を解消し、テスト実行の一連の流れを動画として自動記録できるようになりました。
 
さらに、このVideo Recordingは、
 
● PDF形式のテストエビデンス・レポートへの変換
● 将来的なテスト自動化スクリプトへの変換
 
を見据えた設計となっており、「手動テストが次の自動化につながる」基盤として位置づけられています。
 
あわせて2025年後半には、
 
● Text to Test:自然言語からの自動テストスクリプト生成
● Self-Healing:AIによるスクリプト自動修復機能
● Seemore Intelligence:AI Copilotによるサポート
● Automation Readiness Score
 PanayaのAI/テスト自動化機能を活用し、
 「どの手動テストが自動化に向いているか」を客観的に評価
 
など、テスト自動化を“より簡単”にし、“継続的に活用する”ための機能強化も進められました。
 
より技術的な最新情報は、こちらよりご確認いただけます。
 
 

2026年へ:SAPデリバリーの“自律化”を目指して

Panayaが見据える2026年のキーワードは、「自律化(Autonomous Delivery)」です。
 
影響分析、コード修正、テスト、ドキュメント生成――
これまで人手に依存していたSAPプロジェクトの各工程を、AIエージェントが相互に連携しながら自律的に支援する世界を目指しています。
 
すでにPanayaでは、
 
● 影響分析AI
● テスト自動化AI
● コード修正AI
● 仕様書生成AI
 
といった複数のAIエージェントが稼働しています。
 
2026年に向けては、これらをさらに進化させるとともに、新たなAIエージェントを追加し、SAPプロジェクト全体を一気通貫で支える、次世代のAIデリバリープラットフォームへと進化していきます。
 
 

最後に

2025年は、AIが「可能性」から「実務」へと進化した一年でした。そして2026年、PanayaはSAPプロジェクトのあらゆるデリバリー工程をAIで自律化する未来に向けて、さらに歩みを進めていきます。
 
これからのPanayaに、ぜひご期待ください。

プロフィール

五十嵐 英祐
Panaya Japan 営業本部長

SAP業界に25年以上従事

SAPコンサルタントからコンサルティングセールスとしてERP導入・提案などに携わった後、Panayaの日本法人の立ち上げから現職

SAPに対する深い知識・経験とPanayaを活用したERPプロジェクトのデジタル変革を目指して日々お客様の支援を行っている

関連記事

サービスのお申し込み、デモのリクエストなどお気軽にお問い合わせください