SAP移行“黄金期”に備える

五十嵐 英祐(いがらし えいすけ)

SIパートナーが今、Panayaで始めるべき3つの戦略的アプローチ

なぜ今がSIパートナーにとってのチャンスなのか?

― S/4HANA移行の現状と今後の展望 ―

 

S/4HANAの正式リリースから約10年が経過し、2024年時点ではグローバルで約47%の企業がすでに移行を完了しましたが、ここ数年以内にこれまでの倍以上のペースで移行プロジェクトが見込まれており、2026年から2028年にかけてSAPリソースの需要はピークを迎えると予測されています。一方、日本市場では、EHP Upgradeなどの保守延長施策により、移行のタイミングが後ろ倒しになっているのが実情です。これは裏を返せば、“これから”が本格的な移行ラッシュの始まりということでもあります。

 

Source:ASUG Pulse of The Customer Report 2024

 

 

Panayaが独自に行った市場調査やヒアリングでは、2025年末に予定されているS/4HANA 2025バージョンのリリースを契機に、2026年以降はプロジェクト需要が一気に高まると予測されています。

 

この“黄金期”に備えて、今まさにSIパートナーが取り組むべきは、「効率性」と「差別化」の両立を可能にする体制づくりです。

 

SIが勝ち残るための「3つの備え」

ここでは、SIパートナーが競争を勝ち抜くために今から着手すべき3つの施策をご紹介します。 

備え①:リソース制約への対応

― 限られた人材でもプロジェクトを回せる体制作り

 

慢性的な人材不足は、今や多くのSI企業に共通する課題です。S/4HANA移行プロジェクトはその規模と複雑さゆえに、限られたリソースでは対応が難しくなりつつあります。

 

そこで特にS/4プロジェクトにおいて重要なのが、以下の3点です:

 

  • 影響調査やテスト作業の標準化:社内展開によりスキルに依存しない体制を構築
  • テスト資産のナレッジ化・再利用:属人的ノウハウを共有可能な資産に転換
  • AI・自動化ツールの徹底活用:労働集約的な作業を効率化し、少人数でも高品質なアウトプットを実現

 

Panayaは、SaaS型影響分析・自動コード修正・テスト管理を一体化したスマートプラットフォームにより、リソース制約の克服を強力に支援します。

 

備え②:“選ばれる”提案スタイルへの転換

― RFP発行前に主導権を握るために ―

 

提案競争が激化する中、「RFPが出てから対応する」「見積とスケジュールのみ」の従来型の受け身の提案スタイルではお客様がそのベンダーを選定する理由が薄れてきています。Panayaが提唱するのは、“先手”を取る攻めの提案スタイルです。

 

  • 無償アセスメントによる早期の顧客接点確保
  • 影響分析に基づいた「絞り込み型テスト」の提案
  • テスト資産の再利用・自動化を見据えた中長期的提案ストーリーの構築

 

Panayaの影響分析は、48時間以内に実行可能。さらに、AIによる自動アドオン修正や、テスト資産を構築するためのスマートテストプラットフォームを組み合わせることで、説得力のある提案が可能になります。

 

備え③:持続的な収益モデルへの転換

― 焼畑農業型ビジネスから循環農業型ビジネスへ ―

 

SAPプロジェクトは単発で終わる傾向が強く、SIベンダーは「提案→受注→終了→次を探す」の繰り返しに苦しんできました。この非効率なモデルから脱却し、持続的に収益を生む仕組みを作ることが今後の鍵となります。

 

  • テスト資産の再利用と自動化を軸とした中長期支援
  • 移行後の機能追加・ロールアウト・AMS支援、SaaS型ライセンスへの展開
  • 顧客との継続的な関係構築による収益基盤の安定化

 

 Panayaで「差別化」し「持続収益モデル」を構築する

 

 

S/4HANA案件での差別化成功事例

Panayaを活用した提案がベンダーの採用に結びついた実例も多数あります。以下はその代表例です:

 

  • テスト資産の再利用による高精度な見積・スケジュール提示
  • テスト自動化を含めた中長期的なストーリーによる差別化提案
  • 属人化されていたテストエビデンス・手順の標準化・自動文書化

 

 

“2週間で完了”の無償トライアルで、提案の先手を取る

Panayaでは、SIパートナー様が迅速に顧客提案へつなげられるよう、以下の4つの無償トライアルを提供しています:

 

  1. S/4 Conversion / Upgrade 無償アセスメント
  2. テスト資産可視化を目的とした無償テストアセスメント
  3. スマートテストプラットフォーム簡易PoC
  4. ローコードテスト自動化簡易PoC

 

いずれも約2週間で完了。提案の“初速”を上げ、他社に先行したアプローチが可能になります。

 

 

最後に:2026年を制するのは“今から備える”SIパートナー

SAPのS/4HANA移行需要が本格化する2026年以降、SIパートナーにとっては絶好のビジネス機会が到来します。

 

しかし、その波に乗るには“今この時期”に備えておくことが不可欠です。Panayaは、SIパートナーの皆様が“勝てる提案”を実現するために、影響分析・テスト自動化・アセスメントを軸とした仕組みとサポートを提供しています。

 

まずは無償アセスメントから。ぜひ、お気軽にご相談ください。

 

S/4HANA移行・アップグレードに関する無償アセスメント

 

テストに関する無償アセスメント・簡易PoC・その他お問い合わせ

 

プロフィール

五十嵐 英祐(いがらし えいすけ)
Panaya Japan 営業本部長

AP業界に25年以上従事

SAPコンサルタントからコンサルティングセールスとしてERP導入・提案などに携わった後、Panayaの日本法人の立ち上げから現職

SAPに対する深い知識・経験とPanayaを活用したERPプロジェクトのデジタル変革を目指して日々お客様の支援を行っている

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