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SAP S/4HANAの新規リリースとメンテナンス戦略の変更が発表されました

2022年9月15日、S/4HANAの新規リリースとメンテナンスの戦略が変更されることが発表されました。最近の発表でSAPは、この変更により、顧客はクラウドに備える柔軟性を高め、「継続的な革新」の機会を増やすことができると述べています。

SAPの発表によると、2023年10月に提供されるSAP S/4HANAのリリース2023は、次世代テクノロジーとレガシーソフトウェアとの互換性を実現するための主要リリースと位置付けられます。このリリースから、SAP S/4HANAは2年のリリースサイクル、リリースごとのメインストリーム保守期間が7年と長くなり、より簡単に適用できるfeature packに変更されます。

 

 

主要リリースの前後互換性について

2023年10月、SAPはS/4HANA 2023をリリースし、レガシーソフトウェアと新しいテクノロジーに等しく互換性を持たせる予定です。現在S/4HANA 1709からS/4HANA 1909を使用しているお客様には、メンテナンスの延長が提供され、S/4HANA 2023に直接アップグレードできるようになります。

feature packは、リリース後2年間は半年ごとに提供されるとの事です。

 

SAP社は、2040年まで少なくともS/4HANAの1リリースは保守されると発表しており、この内容に変更はありません。

 

 

アップグレードのタイミングや方法について

SAP S/4HANA 1709、SAP S/4HANA 1809、またはSAP S/4HANA 1909をお使いのお客様向けに、これらのリリースと関連アドオンについて2023年1月1日から2025年12月31日までの延長メンテナンスオプションが提供されます。これにより、当該リリースをご利用のお客様は、直接SAP S/4HANA 2023にアップグレードすることができます。

 

製品バージョンごとの保守期間の延長は以下のとおりです。

 

 

SAP S/4HANA 1709、1809、1909 のオンプレミスおよびサブスクリプションモデルをご利用のお客様は、それぞれ以下のオプションが提供されます。

 

 

オンプレミスをご利用のお客様

オンプレミス環境で SAP S/4HANA のレガシーバージョンのいずれかを運用し、そのまま継続することを希望するお客様には、延長保守がオプションとして用意されており、それぞれのコア SAP S/4HANA 保守ベースの 4%の追加料金が必要になります。

 

注文方法は、2022年11月1日に提供開始が予定されており、各SAPアカウントエグゼクティブ、SAPコンタクトパーソン、パートナーコンタクト、またはSAP4Meを通じて、延長保守の見積もりを請求することが可能なようです。

 

 

SAP S/4HANA cloud, private editionやレガシーなサブスクリプションモデルをご利用のお客様

延長保守は通常の年間サブスクリプション料金でカバーされ、以下のいずれか、またはその前身のSAP HANA Enterprise Cloudのようなレガシーなサブスクリプションモデルを契約しているお客様は、特定の追加料金は必要ありません。

  • SAP S/4HANA Cloud, private edition
  • SAP S/4HANA Cloud, private edition, tailored option
  • SAP S/4HANA Cloud, extended edition
  • HEC Subscription for SAP S/4HANA

 

なお、上記内容は、2022年9月26日時点に確認できた情報となります。最新情報はSAP社の公式アナウンス内容をご確認ください。

プロフィール

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プリセールス&カスタマーサクセス マネージャー

気がついたらSAPの世界に20数年。外資系テクノロジーコンサルティングファームにて数多くのSAP 移行、アップグレードプロジェクトに参画。その後、コンサルファームで複数のSAP導入プロジェクトの経験を経て、PanayaにJoin。